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プロフィール
HN:
ヤマト(^_^)v
HP:
性別:
男性
趣味:
サッカー日本代表の応援
自己紹介:
■技術士(総合技術監理部門)
■技術士(建設部門:土質及び基礎、建設環境)
■技術士(農業部門:農業土木)
■上級技術者〔施工・マネジメント〕(土木学会)
□のり面施工管理技術者
□一級土木施工管理技士
■技術士(建設部門:土質及び基礎、建設環境)
■技術士(農業部門:農業土木)
■上級技術者〔施工・マネジメント〕(土木学会)
□のり面施工管理技術者
□一級土木施工管理技士
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ヤマトです。
新年度になり、年間のプロジェクト計画を作り上げる暇もなく次から次へと様々な想定外の事態が発生しています。
まず最初に発生したのは、4月1日に開通した新規路線において供用開始後わずか1週間で路面に陥没が発生。
初期段階では若干の沈下が発生した程度でしたが、ある時点を境に急激な陥没へと発展しました。
異常な沈下の情報は外部からもたらされたものでしたが、ヤマトへ現場へ行った時には既に30cm四方で10cm程度の陥没になっていました。
交通量の極めて多い路線でしたから、早速応急対策と抜本的な対策を同時に考えました。
応急対策では交通の安全確保を優先にし、次に利便性の低下を避ける方法を選択しました。
応急対策組織も即座に組織し、時間をおかず実施しましたが、中には陥没に対する対応が遅いとクレームをつけられる通行者もいらっしゃいました。
これには平身低頭ただひたすら陳謝する他ありませんでした。
この応急対策には警察等関係組織への連絡も密に行い、情報連携を忘れることはできません。
そして、関係組織に対し応急対策が終わったことを連絡し、しばらく路面の様子を観察していました。
ところが、路面状況は芳しくありませんでした。
応急対策を終えてわずか30分程度の期間にほぼ陥没は従前の状態に戻ってしまいました。
この時点で時計は午後4時を回っていました。
明らかに地下に特別な変状が発生していることが分かりました。
路面を開削をして根本原因を明らかにしない限り抜本的な対策ができないことを理解しました。
幸い当該箇所は3車線ある区間でしたから、1車線を通行不能にしても対面交通は確保できましたから、早速夜間通行止めの手続きを取り、関係組織に連絡すると共に安全確保対策を執りました。
同時に陥没箇所の地盤を調査する目的で開削を行いました。
すると幅50cm高さ20cm程度の半円状の空洞が斜め下方に凡そ2m程度存在することが明らかとなりました。
原因はこの空洞に路盤材料等が流亡したことが路面陥没の原因だと分かりました。
しかし、これを改善するために必要となる材料調達が困難であったため、対策は翌朝から行うこととしました。
現場には視線誘導灯とガードマンを配置していましたが、事故やクレーム発生が気になり、夜間と早朝に現場へ出向きました。
ガードマンに話を聞いたところ特別な事態は発生していないとのことでしたので安堵しました。
さて、翌日範囲を定めて開削を行い地盤内の状況を確認しました。
空洞箇所を取り除いてしまうと路床材料の性状はあまり芳しいものではありませんでしたが、しかし極端に劣悪な状況でもありませんでしたから念のために砕石ですべて置換して当初どおりの舗装構成で復元しましました。
この作業は概ね丸一日を要する結果となりましたが、交通解放してしばらくは関係者全員の視線が陥没箇所に釘付けになっていました。
暗闇が広がってくるに従って、路面が変状を来さないことを確認して三々五々現場を離れていきました。
この夜もヤマトはその後一度現場を点検しました。
また翌朝も現場へ行って安全確認を行いました。
問題は解決済みだから安心して良いはずなのですが、どうも想定外の要因があるかもしれないと思っている自分に少しだけ嫌気がさしました。
さて、やっと陥没事故対策が終わったと思った矢先、今度は新設路線工事におけるホコリの問題でステークホルダーに呼びつけられました。
これは先方の言い分を十分伺って、対策について意見交換を行った上で、次回具体的な解決策について打ち合わせることとさせて頂きました。
早速事務所へ帰って、担当の部下に工事発注の準備を急ぐよう命じると共に、上司への報告と今後の対策について理解を求めました。
次に、工事をスケジュールどおりに動かすためのタスクフォースを立ち上げました。
残すはステークホルダーとの打ち合わせだけとなりました。
何とも新年度の最初の1週間はかなりハードというか・・・
想定外の事態が連発で・・・
総監技術士の真の価値を試されているような・・・
そんな思いの一週間でした。
〆の今日金曜日は知人の技術士合格のお祝いが予定されています。
久々の師匠との面会も楽しみです♪
では今日もBreakThroughを目指しましょう♪
新年度になり、年間のプロジェクト計画を作り上げる暇もなく次から次へと様々な想定外の事態が発生しています。
まず最初に発生したのは、4月1日に開通した新規路線において供用開始後わずか1週間で路面に陥没が発生。
初期段階では若干の沈下が発生した程度でしたが、ある時点を境に急激な陥没へと発展しました。
異常な沈下の情報は外部からもたらされたものでしたが、ヤマトへ現場へ行った時には既に30cm四方で10cm程度の陥没になっていました。
交通量の極めて多い路線でしたから、早速応急対策と抜本的な対策を同時に考えました。
応急対策では交通の安全確保を優先にし、次に利便性の低下を避ける方法を選択しました。
応急対策組織も即座に組織し、時間をおかず実施しましたが、中には陥没に対する対応が遅いとクレームをつけられる通行者もいらっしゃいました。
これには平身低頭ただひたすら陳謝する他ありませんでした。
この応急対策には警察等関係組織への連絡も密に行い、情報連携を忘れることはできません。
そして、関係組織に対し応急対策が終わったことを連絡し、しばらく路面の様子を観察していました。
ところが、路面状況は芳しくありませんでした。
応急対策を終えてわずか30分程度の期間にほぼ陥没は従前の状態に戻ってしまいました。
この時点で時計は午後4時を回っていました。
明らかに地下に特別な変状が発生していることが分かりました。
路面を開削をして根本原因を明らかにしない限り抜本的な対策ができないことを理解しました。
幸い当該箇所は3車線ある区間でしたから、1車線を通行不能にしても対面交通は確保できましたから、早速夜間通行止めの手続きを取り、関係組織に連絡すると共に安全確保対策を執りました。
同時に陥没箇所の地盤を調査する目的で開削を行いました。
すると幅50cm高さ20cm程度の半円状の空洞が斜め下方に凡そ2m程度存在することが明らかとなりました。
原因はこの空洞に路盤材料等が流亡したことが路面陥没の原因だと分かりました。
しかし、これを改善するために必要となる材料調達が困難であったため、対策は翌朝から行うこととしました。
現場には視線誘導灯とガードマンを配置していましたが、事故やクレーム発生が気になり、夜間と早朝に現場へ出向きました。
ガードマンに話を聞いたところ特別な事態は発生していないとのことでしたので安堵しました。
さて、翌日範囲を定めて開削を行い地盤内の状況を確認しました。
空洞箇所を取り除いてしまうと路床材料の性状はあまり芳しいものではありませんでしたが、しかし極端に劣悪な状況でもありませんでしたから念のために砕石ですべて置換して当初どおりの舗装構成で復元しましました。
この作業は概ね丸一日を要する結果となりましたが、交通解放してしばらくは関係者全員の視線が陥没箇所に釘付けになっていました。
暗闇が広がってくるに従って、路面が変状を来さないことを確認して三々五々現場を離れていきました。
この夜もヤマトはその後一度現場を点検しました。
また翌朝も現場へ行って安全確認を行いました。
問題は解決済みだから安心して良いはずなのですが、どうも想定外の要因があるかもしれないと思っている自分に少しだけ嫌気がさしました。
さて、やっと陥没事故対策が終わったと思った矢先、今度は新設路線工事におけるホコリの問題でステークホルダーに呼びつけられました。
これは先方の言い分を十分伺って、対策について意見交換を行った上で、次回具体的な解決策について打ち合わせることとさせて頂きました。
早速事務所へ帰って、担当の部下に工事発注の準備を急ぐよう命じると共に、上司への報告と今後の対策について理解を求めました。
次に、工事をスケジュールどおりに動かすためのタスクフォースを立ち上げました。
残すはステークホルダーとの打ち合わせだけとなりました。
何とも新年度の最初の1週間はかなりハードというか・・・
想定外の事態が連発で・・・
総監技術士の真の価値を試されているような・・・
そんな思いの一週間でした。
〆の今日金曜日は知人の技術士合格のお祝いが予定されています。
久々の師匠との面会も楽しみです♪
では今日もBreakThroughを目指しましょう♪
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はじめまして
夢追い人と申します
いつも勉強させてもらっています。
今回、私の専門分野が土質関係ということで、非常に興味深い内容です。
当箇所の土質は何でしょうか?
細粒分が地下水位などで流出するパイピング現象のような感じですよね。しかし、地盤内で発生するということは空洞があったものと推察されます。
私は沖縄なんですが、沖縄特有の琉球石灰岩(空洞が生じやすい)が分布する箇所においては、今回のような現象は度々発生しています。また、防空壕あとにおいても発生しております。
最近、北海道のゴルフ場であった事故も同じ現象だと思うんですけど、今後の課題だと思われます。
原因が分かりましたらまた教えてくださいね!
いつも勉強させてもらっています。
今回、私の専門分野が土質関係ということで、非常に興味深い内容です。
当箇所の土質は何でしょうか?
細粒分が地下水位などで流出するパイピング現象のような感じですよね。しかし、地盤内で発生するということは空洞があったものと推察されます。
私は沖縄なんですが、沖縄特有の琉球石灰岩(空洞が生じやすい)が分布する箇所においては、今回のような現象は度々発生しています。また、防空壕あとにおいても発生しております。
最近、北海道のゴルフ場であった事故も同じ現象だと思うんですけど、今後の課題だと思われます。
原因が分かりましたらまた教えてくださいね!
こんばんは。
ヤマトさん、
こんばんは。
「半円状の空洞」が発生した原因は何なんでしょうか?
元々存在していて路床の改良不足で残ったものか、
新たに発生あるいは拡大したもののどちらなのでしょうか?
興味深いですね。
もし、原因がわかったら教えてください。
こんばんは。
「半円状の空洞」が発生した原因は何なんでしょうか?
元々存在していて路床の改良不足で残ったものか、
新たに発生あるいは拡大したもののどちらなのでしょうか?
興味深いですね。
もし、原因がわかったら教えてください。
興味を持って頂いたようで
夢追い人 様
ごんぎつね 様
お二方ともブログの記事に興味を持って頂いて光栄です(^_^ゞ
詳細を以下に記述させて頂きます。
実は新規路線はある上位規格の路線にタッチした路線です。
今回の陥没が発生した箇所は、上位規格の路線内で発生したものです。
つまり新規路線が上位規格の路線にタッチするに当たり、上位規格路線側で車線追加が発生しました。
この追加車線内で陥没が発生しました。
また、この陥没箇所では下水道工事が行われており、ちょうどその直上で発生しましたから、下水道工事に伴う吸い出しに伴うものかと思いましたが、下水道工事の詳細を伺ってそれは該当しないと判断しました。
さて、ではこの陥没はなぜ発生したのか?
実は、この箇所は以前パチンコ店として利用されていました。
そして、それ以前は田として活用されていた箇所でした。
つまり、田に用土を搬入し、パチンコ店の整備を図る段階で十分な締固めが行われておらず、地表面付近に空洞がいくつもあったことが下水道工事の調査で分かりました。
ところが、その調査結果は当方に伝えられることが無い上、同箇所の舗装はその調査以前に行われていました。
複数の地表面近くの空洞が自動車荷重の影響を受け、徐々に連続する形態をとり、やがてそれらが大きな空洞に発展したものと考えました。
そして、その空洞に路盤材料が流亡する形となり、今回の路面陥没を引き起こしたようです。
当該箇所の路床部における土質は砂質粘性土で含水比は凡そ20%程度でした。
決して良好と言える状況ではありませんでしたが、極端な強度低下に基づき陥没を引き起こす土質ではありませんでした。
簡単に言えば舗装工事に事前調査不足。
これに尽きる結果と言えそうです。
地盤の履歴を考えない短絡的な対応が今回の事態を引き起こしたと言え、初歩的なミスだと言えるでしょう。
あくまでも上記はヤマトが考えるシナリオであり、詳細な調査結果に基づくものではありません。
しかし、残念ながら詳細な調査も行われる見通しが無いのが現実であることを付け加えさせて頂きます。
以上、お二方のご質問に対する回答になりましたでしょうか?
さらに疑問がございましたら何なりとご質問を下さい。
わざわざコメントを頂戴し、ありがとうございました。
また、機会がございましたらお立ち寄り下さい♪
ごんぎつね 様
お二方ともブログの記事に興味を持って頂いて光栄です(^_^ゞ
詳細を以下に記述させて頂きます。
実は新規路線はある上位規格の路線にタッチした路線です。
今回の陥没が発生した箇所は、上位規格の路線内で発生したものです。
つまり新規路線が上位規格の路線にタッチするに当たり、上位規格路線側で車線追加が発生しました。
この追加車線内で陥没が発生しました。
また、この陥没箇所では下水道工事が行われており、ちょうどその直上で発生しましたから、下水道工事に伴う吸い出しに伴うものかと思いましたが、下水道工事の詳細を伺ってそれは該当しないと判断しました。
さて、ではこの陥没はなぜ発生したのか?
実は、この箇所は以前パチンコ店として利用されていました。
そして、それ以前は田として活用されていた箇所でした。
つまり、田に用土を搬入し、パチンコ店の整備を図る段階で十分な締固めが行われておらず、地表面付近に空洞がいくつもあったことが下水道工事の調査で分かりました。
ところが、その調査結果は当方に伝えられることが無い上、同箇所の舗装はその調査以前に行われていました。
複数の地表面近くの空洞が自動車荷重の影響を受け、徐々に連続する形態をとり、やがてそれらが大きな空洞に発展したものと考えました。
そして、その空洞に路盤材料が流亡する形となり、今回の路面陥没を引き起こしたようです。
当該箇所の路床部における土質は砂質粘性土で含水比は凡そ20%程度でした。
決して良好と言える状況ではありませんでしたが、極端な強度低下に基づき陥没を引き起こす土質ではありませんでした。
簡単に言えば舗装工事に事前調査不足。
これに尽きる結果と言えそうです。
地盤の履歴を考えない短絡的な対応が今回の事態を引き起こしたと言え、初歩的なミスだと言えるでしょう。
あくまでも上記はヤマトが考えるシナリオであり、詳細な調査結果に基づくものではありません。
しかし、残念ながら詳細な調査も行われる見通しが無いのが現実であることを付け加えさせて頂きます。
以上、お二方のご質問に対する回答になりましたでしょうか?
さらに疑問がございましたら何なりとご質問を下さい。
わざわざコメントを頂戴し、ありがとうございました。
また、機会がございましたらお立ち寄り下さい♪
ありがとうございました
丁寧なご返事ありがとうございました
なるほど、過去の施工不良が原因なのですね。
しかし、過去の履歴情報がないと困りますねぇ。きちっと情報伝達がなされていたら、こういうトラブルは発生してなかったかもしれないですね。
実際に見てないので細かいことは言えないのですが、全国各地でこのような陥没事故が発生していると思います。今回は大きな事故に発展していないのが幸いだと思いますが、こういったトラブルも今後の課題でしょうね。
これからも拝見させていただきますので、よろしくお願い致します。
なるほど、過去の施工不良が原因なのですね。
しかし、過去の履歴情報がないと困りますねぇ。きちっと情報伝達がなされていたら、こういうトラブルは発生してなかったかもしれないですね。
実際に見てないので細かいことは言えないのですが、全国各地でこのような陥没事故が発生していると思います。今回は大きな事故に発展していないのが幸いだと思いますが、こういったトラブルも今後の課題でしょうね。
これからも拝見させていただきますので、よろしくお願い致します。