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ヤマト(^_^)v
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■技術士(総合技術監理部門)
■技術士(建設部門:土質及び基礎、建設環境)
■技術士(農業部門:農業土木)
■上級技術者〔施工・マネジメント〕(土木学会)
□のり面施工管理技術者
□一級土木施工管理技士
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ヤマトです。
 
「音と光沢、そして手応え」
これが極意だとおっしゃる。
「お豆腐を切ると、包丁の重さだけでスッと切れるけど、カボチャは力を入れないと切れません」
ともおっしゃる。
その方は、日本が3大会連続で金銀銅独占の五輪競技種目を下支えする縁の下の力持ち。
その種目とは砲丸投げです。
残念ながら、競技者としての金銀銅独占ではありません。
金銀銅を獲得した選手の使用した砲丸が日本製のもので、すべてある方が製作された砲丸だったという訳です。
その方とは、埼玉県の小さな商店街の一角にある工場の辻谷政久氏75歳。
しかし、北京五輪には砲丸を提供しないとおっしゃいます。
つまり北京五輪をボイコットした形となりました。
 
さて、辻谷氏の作る砲丸は何が優れているのか?
それは飛距離です。
同じ選手が投げても、他の砲丸に比べて辻谷氏の砲丸を使うと1~2mは記録が伸びると言われます。
では、辻谷氏の砲丸と他の砲丸はどこが違うのか?
辻谷氏は言います。
「ローテクだから」
 
他の砲丸はNC旋盤を用いて作られます。
これに対して辻谷氏は汎用旋盤、つまり手動の旋盤機械で経験と勘を頼りに作ります。
これを称してローテクとおっしゃったようです。
競技用の砲丸は7.26kgで誤差+25g(-はアウト)までとされています。
もしかすると球特性はNC旋盤で作成したものの方が優れているかもしれません。
ところが、砲丸の素材は鋳物です。
鋳物には鉄だけではなく、青銅・銅などの不純物を含んでいる上、冷却時に残る空気のムラの影響で均質性を欠くこととなります。
この結果、完璧な球体だと重心が球体の中心から大きく偏心してしまうこととなります。
そのような砲丸を投げても力がうまく重心に働かず、飛距離を伸ばすことができません。
これに対して、辻谷氏の砲丸は比重のムラを見極め、ローテクにより重心を球の中心に調節しているのです。
この時重要な3つの要素が冒頭に書いた「音と光沢、そして手応え」という訳です。
なるほどと言えますが、この技術を習得するには並大抵の努力では無いと考えます。
 
面白いのは、他の砲丸を割ってみると、空洞が内部にあったり、鉛を内部に詰めたりして重さ調節を行っている事実です。
そうでなくても重心が偏心しているにも関わらず、さらに細工を施してしまうと重心は一層偏心する結果となるでしょう。
辻谷氏の砲丸は素材のままですが、他の砲丸は表面に着色してあるそうです。
それは砲丸を割って中に細工をした跡が見えないようにするためだとのことですが、選手からしてみればカラフルな砲丸に惹かれます。
 
ところで、最初から辻谷氏の砲丸が五輪選手に選ばれる必然はありません。
協議で使用する砲丸の選択は競技者が決定します。
したがって、辻谷氏の砲丸が選ばれるためには、それなりのインセンティブが無ければならないことになります。
提供初期はやはり辻谷氏の砲丸は選ばれることは無かったそうです。
素材そのままの無骨な面構えは魅力に欠けたと言えるでしょう。
では、それが何故選ばれることになったのか?
砲丸の表面に指紋にヒントを得た細い筋を入れたそうです。
なぜ細い線だったのか?
細い線が如何なる効果を生み出したのか?
これらは謎です。
使わせてしまえばこちらのモノという自負が辻谷氏の中にあったことは確かです。
その後の結果は先に記したとおりです。
やがてこの細い線が禁止されます。
これには技術指導依頼を辻谷氏に拒否された他国のメーカーなどが強い影響力を及ぼしたようです。
しかし、結果は何も変わりませんでした。

辻谷氏の思想的底流からは、日本を愛する気持ちが強く伝わってきます。
自分一人で魔法の砲丸とも言われる技術を身につけたのではない。
この気持ちが辻谷氏を支えています。
北京五輪への砲丸提供拒否は、先に行われたサッカー・アジアカップにおける中国国民の日本代表に対する侮辱的対応を嫌悪してのものだと言われます。
辻谷氏が北京五輪ボイコットを決定したのは昨年の11月と言われますから、最近の毒混入ギョウザ問題やチベット問題発生の前のことです。
この対応に賛否は分かれるでしょう。
でも技術屋としては辻谷氏の対応を支持したいとヤマトは思います。

では今日もBreak Throughを目指しましょう♪
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